岐阜県にもリトルベビーハンドブックができました。「すくすく手帳」と名付けられ令和2年9月に発行され配布されているようです。こちらもインターネット上で公開されていて、PDFなので誰でもダウンロードして読むことができます。
リトルベビーハンドブックとも違う独自性がでていて、個人的にはいいね~と思う部分と残念だな…という部分とありました。最近いろんなリトルベビーハンドブックを比較する機会があって、色々思うこともあったのでご紹介します。
岐阜県のリトルベビーハンドブック「すくすく手帳」とは?
岐阜県が発行しているリトルベビーハンドブック「すくすく手帳」はコチラから見ることができます↓
お花にお水をあげているのは、岐阜県のマスコットキャラクター「ミナモ」。ミナモは清流の国ぎふをイメージして作られたキャラクターみたいです。全体的にも各ページにクローバーや花があしらわれていて、すくすく育ってほしいというイメージデザインになっていると思われます。
岐阜県では多胎児用の「ふたご手帖」やダウン症用の「+Happyしあわせのたね」も配布されていて、子育て支援に力を入れているんだろうな~と思いました。子育て支援って住んでいる自治体の考えが表れますもんね。。。うらやましい。
すくすく手帳の良いところ5つ!
個人的な考えにはなりますが…ぎふすくすく手帳は行政主導で作ったんだろうな~と思われる箇所があります。リトルベビーハンドブックは参考にしているけど、独自のものになっているという印象です。
でも、文章などの表現が全体的に優しくて、小さく生まれた赤ちゃんが大きくなって描いた絵をのせるなど、「すくすくと大きくなぁれ!」というメッセージを全体から感じ取れる手帳だと思いました。
例えば…
①ぎふすくすく手帳とは?の説明の部分で、手帳の対象者だけを並べるのではなく、「赤ちゃんがすくすく成長していくこと、そしてママ、パパたち周りのご家族が笑顔で過ごせることを願って作成しました。」と、どのような思いで作られたかが記載されています。挿絵のミナモも旗を振っていて、早産・低出生体重児ママを応援するメッセージが伝わってきてとってもいいですね!
②最後に「手帳の作成に携わった支援者からのエール」というページがあって、ひとりじゃないと思えました。手帳全般から応援している印象が残ってよかったです。
③途中には「医療機関スタッフから応援メッセージ♡」という欄があります。退院時に記入してもらえたら嬉しいですよね♪記入してもらえなかったら寂しいけど、欄があれば医療スタッフの人も書きやすいと思うので、あるといいのではないかと思います。
④「〇歳おめでとう」のページに「□年□月□日で満〇歳になりました」と誕生日が記入できるようになっています。デザインも誕生日っぽくて、お誕生日がきたら記入したくなるな~と思いました。
⑤「よくある質問」に、未熟児医療や育成医療などの簡潔な説明があり、どこに相談すればいいのか?表になっていて分かりやすいです。こういう手帳にはこれくらいの情報量がちょうどいいな~と思います。
また、コットのことを「赤ちゃん用ベッド」、NICUの様子を「NICU ・GCUの様子」と表現するなど、色んな赤ちゃんのことを考えて作ったんだな~と伝わってきました。やさしさ溢れる手帳ですね~素敵!!
ぎふすくすく手帳のちょっと残念なところ
ぎふすくすく手帳は、検討委員会も作ってよく考えて作られたんだろうな~と思うんですが、個人的にちょっと残念だな。。。と思う部分がありました。
まず、先輩ママや家族からのメッセージが少なかったです。限定されたページにしか載せられてないので、少ない印象は否めません。早産ママには各々色んな考えや思いがあって、文章の伝え方も様々なので、先輩ママからのメッセージはたくさんある方がいい!
できればページをめくる度にメッセージがあるリトルベビーハンドブックの形がいいな~と思います。メッセージを読みたくてページをめくるから、どのページも自然と目に入るし、わが子のことを記入しながらもメッセージを読みかえせるのもいいところ。先輩ママのメッセージは、ただどこかにあればいいのではなく、そっと寄り添うように自然に読める感じがベストですよね~。
次に、「母乳の届け方・搾乳量の記録」というページは、プレッシャーに感じました。私は1日10回も搾乳していないし、時間や量を都度手帳に記入していくのは負担です。コピーして使いましょうとなっていますが、搾乳をしている当時そんな余裕はなかった。
ページに書ききれないことで「それだけ早く生んでしまったせいだ…」と思いそうだし、量が増えないと「私が母乳出せないせいだ…」と思いそうです。個人的には、もっと搾乳をしなくては!というプレッシャーにしかならないような気がします。
母乳が良いのは分かっているけど、搾乳は辛くて大変な作業です。早産ママの母乳についてはどう表現するのがいいのかは分からないけど、記録する場所があることでプレッシャーや気落ちにつながってしまいそうだと感じました。
また、発達の記録が全て初めて記念日になっていて、悪くはないけど違和感があります。見つけた日とは書いてあるので分かるのですが、初めてできた!と分かりやすい成長もあれば、いつの間にか気が付いたらできるようになっているという発達もあるので、初めて記念日とは分けて考えたい気もしました。
もうひとつ、メモページやフリースペースが多い印象です。人に寄るかもしれませんが、私は「何書いたらいいんだろう?」と思って無記入になりそう。何もないのも寂しくなるので、フリースペースより、記入する項目が明確な方が書きやすいと思いました。
いいところも残念なところも、あくまでも個人的な感想なのであしからず…
ぎふすくすく手帳の今後に期待!
ぎふすくすく手帳は、手帳についてのアンケートを取っています。どのような意見が寄せられているのか、聞いてみたいです。作って終わりではなく、今後も改善していく意思があるということなので、ありがたい取組みだな~と思いました。今後に期待したいです!
早く全国にリトルベビーハンドブックが広まるよう願ってやみません!
その他の地域のリトルベビーハンドブックの入手方法についてはコチラ↓
小さく生まれた赤ちゃんも母子手帳に記入するような感覚で記録できるリトルベビーハンドブック。少しずつ増えてきていますが、行政や医療者、当事者で意見が違うことから難しい面もあります。だけど、ずっと手帳に記入していくのはママ!ママの心に寄り添ったものにしていってほしいです。
コメント